旅とは無関係なスピンオフ連載です。10万人に1人と言われる精巣腫瘍と診断されてから、右の睾丸を摘出するまでを赤裸々にお伝えしていきます。最終回となるSTEP SEVENは、術後の性生活や病理検査の結果についてお届けします。

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ゲイリーマン、玉を取る。- STEP ONE –」から読む

術後の性生活

性欲について

入院中から朝立ちしていたので、片タマになっても性欲に影響は及ぼさないと確信していました。もちろん、性的対象も男性のままです。今後も、ゲイライフをエンジョイしていきたいと思います。ホモセックス最高!

オナニーについて

退院した当日に実施しました。上下運動をさせる際に、皮が引っ張られ多少の痛みを感じる事がありますが、射精自体は違和感なく気持ちいいままです。以前(両タマ期)より、1ショットに対して体力が必要になった気がしますが、性機能には全く問題はありません。

ホモセックスについて

術後、しばらくはチャンスがなかったのですが、退院の一週間後に都内の某ハッテン場で40才くらいの体のキレイな人と一戦交わる事ができました。これまで意識した事なかったのですが、意外と玉を触ってくる人は多いですね。「いてっ!」って言うと玉いじりをやめてくれるので、今後はそういう作戦でいこうと思っています。最中に「がんで摘出したんだ。」なんて言ったら、相手萎えちゃいますからね。

病理検査の結果と今後

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7月3日(月)に摘出した精巣腫瘍は、専門機関に送られて組織などを検査します。これを「病理検査」と言います。検査結果が出るのが7月19日(水)ですから、2週間もの間、何となくソワソワしてしまいました。そして、迎えた病理検査の結果を聞きに行く日。

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Twitter(@gaytobu)で報告させてもらった通りです。若干、補足しますと「悪性腫瘍=癌」です。そうです、この病理検査の結果で、ようやく筆者も「がん患者」と認定される訳です。おそらく、がん保険もこの時点で申請が可能になると思います。次に「セミノーマ=精上皮腫」とは、がんは睾丸の中に止まっていたという意味だと筆者は解釈しています。セミノーマか非セミノーマか、どちらかというとセミノーマの方が治療の選択肢が多く、生存率も高いそうです。次に「ステージ1=転移無」心配していたリンパ節やその他の臓器への転移も認められませんでした。

最後に「再発予防治療」についてですが、これは、がんの再発率を約5%まで下げるために放射線照射、又は抗がん剤治療を行う事を言います。セミノーマの場合、再発率は約15%と言われています。10%の可能性を下げるために様々な副作用を心配する気にならなかったので、医師に相談の上、治療は拒否しました。経過観察として、3か月に1度の精密検査を今後2年間予定しています。あくまで個人的な判断ですので、知識を集めよく考えた上でご決断する事を強くおすすめします。

精巣がんと自律神経

筆者は、医療従事者ではないため、あくまで個人的な意見ですが、精巣がんは自律神経に悪影響を与えると考えます。筆者の場合、動悸・低血糖・めまいに悩まされました。特に、空腹感からくるこれらの症状が頻発していたので、一時期は糖尿病ではないか?と思っていました。しかし、よくよく調べていたら、ガン細胞は「ぶどう糖」を最大のエネルギー源として利用して増大・悪性化・転移・進行していくそうです。また、精巣というのは、男性ホルモンを生成する臓器です。ホルモンバランスの崩れによって、自律神経失調症に似た症状がでてもおかしくはないように思います。ネット上に情報が少ないため、備忘録として書きました。いつか、精巣腫瘍と診断されて同じ症状が出て困っている方の参考になれば幸いです。あなたは、精神異常者じゃないです!

ゲイリーマン、玉を取る。の総括

今回、精巣がんを患い、金玉を1つなくして、今、思う事は「あー、早く旅に出たい。」この一言に尽きます。もちろん、家族や友人の大切さ・保険の重要性、その他にもたくさんの事を学ばせてもらいました。しかし、病気にならなくても、家族や友人を大切にするのは当たり前ですし、保険の加入は自己責任です。手術の痛みも金玉を失った喪失感も終わってしまえば、過去の話です。どんなに大病を患っても、退院した瞬間からただの人です。自分を哀れんで、他人が自分を哀れんでくれなかったら、それこそ本当に哀れです。だから、退院した瞬間から前に進むしかありません。筆者は、今、旅に出たいです。片タマになったゲイリーマンのスケベ旅行記をお伝えして、読者の皆様に笑ってもらいたいです。そして、筆者自身も笑っていたいです。これからも、応援よろしくお願いします。

<最終編集:2017年7月>

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