筆者が旅先で出会った人々を紹介する「ゲイビト。」今回は、ベトナムのダナン在住のホテル関係の専門学校に通う20歳のナムくんです。


ダナンはとても美しい街

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ベトナムに出発する当日の朝、Jack’dでメッセージがきていた。前日に足跡をつけまくった甲斐があった。彼のプロフィールの写真は、飛行機に乗った時の顔写真で、20歳にしては大人びた印象だった。「これからダナンに向けて出発するよ」と伝えると「今夜、会いましょう」と言ってくれた。「よかったら、ブログの取材もさせてほしい」と聞いてみたが「会ってから、決めさせて下さい」と言われた。ごもっともな意見だと思った。ダナンまでは、直行便で約6時間。到着して驚いたが、12月のダナンは想像以上に寒いではないか。ホテルに着いたことを伝えると、バイクで迎えにきてくれるとの事。しばらくすると「着きました」とメッセージがきたので、表に出るとホンダのバイクにまたがる一人の青年がいた。ナムくん(仮名)だ。写真とはだいぶ印象が違うが、笑顔が可愛くて真面目そうというのが第一印象だった。早速、ナムくんのバイクの後ろに乗せてもらい、市内案内の後、おすすめのフォーの店に連れて行ってもらった。そして、腹が満たされたところで、バーに移動した。確かに、事前にナムくんに言われていた通り、ダナンはとても美しい街だということがわかった。

将来は、ホテルを経営したい

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ベトナムのビールといえば、333(バーバーバー)だと思い、注文すると「333はもう古いよ」とナムくんと店員に笑われた。何でもいいやとLarueというビールを注文して、やっと乾杯!ここからインタビューの開始である。「職業は?」「ホテル関係の専門学生だよ」「ベトナム人のホテルスタッフって給料いくらくらいの?」「ホテルの規模にもよるけど、ダナンでは月5,000,000ドン(=約2万7千円)くらいかな」これには正直、驚いた。2万7千円じゃ日本で家賃も払えない。唖然としていると「将来は、自分でホテルを経営をしたいんだ」と続けるナムくん。月2万7千円の給料で、いずれ自分のホテルを持ちたいと考えられるのは、逆にベトナムという国の可能性を感じた瞬間だった。「ハノイやホーチミンに行ったことはある?」「どっちもあるけど、ホーチミンは好きじゃない」「なんで?」「ホーチミンの人は、みんな社交的でよくしゃべるから疲れる」「ハノイはどうだった?」「ハノイは国際的な街だし、ご飯が美味しいから好きな方かな」同じベトナムの街でも、ベトナム人にとっては、地方によってだいぶ違いがあるようだ。「日本人についてはどう思う?」「ホテル研修の時に、何人か接客したけど、とてもシャイだと思う」「例えば?」「彼らは、ホテルのスタッフとあまり会話をしたがらないよね」確かに、思い返してみると自分もそうかもしれない。「日本人は、寡黙で真面目な雰囲気だから、ハノイの人にちょっと似ているかもしれないね」なるほど、ハノイとホーチミンは、日本でいう東京と大阪に似ているのかもしれない。ダナンに暮らす20歳の青年は、ベトナムの経済発展の中を生きていく。いつか、くたびれた日本人のゲイリーマンを癒す素晴らしいホテルを経営してほしいと願う。


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